概要

 出雲市立平田本陣記念館は、出雲市平田町本町に在住の本木佐家の旧宅(本陣)を移築した郷土の歴史と文化の殿堂です。

 本木佐家は、代々松江藩主の本陣宿を務めた山陰屈指の旧家であります。

 当記念館の建物は、かつて殿様が宿泊した部屋や庭園をそのまま移築したほか、展示館・お茶室もそなえており、出雲の美と閑静な風情をお楽しみいただけます。

 

館内マップ

館内マップ

御成門

御成門

門庭といわれている中庭入口の御成門は、当時藩主が出入りしていたものですが、そのまま移築しています。

 

本館(ホール)入り口

本館(ホール)

 入口ホールは、巨大な「けやき」の柱や、天井は何十本もの梁を縦横に組み、金物(釘等)を一切使わない古来の特殊技法を用いています。

     

展示館 

本館右側展示館   本館右側展示館2
 

 本館右側の展示館は、かつて木佐家の人々が暮らした場所を改装したものです。ゆったりとしたスペースと、落ち着いた雰囲気は観る人の心を和ませ、ひとときを美の世界へと誘います。

本木佐家歴代所蔵美術品はもちろん内外の美術工芸品などの展示を行っています。

また、雄大な旅伏山を借景とした「雄峯広場」では各種イベントも開催できるよう配慮しています。企画展示をご希望の方はお申し出ください。

     
     

一式飾り(市無形文化財)

一式飾り

一式飾りは、陶器・茶器・仏具など、それぞれの一式の用品を自由に使い分けて、歴史上の人物や場面に飾りあげる全国でも珍しい平田市独特の郷土芸術です。

さらに詳しい解説はこちらをご覧下さい。

 

民芸展示室

民芸展示室

民芸展示室では、この地方の明治から昭和初期の民具を多数展示しています。

     

本館(本陣)

 

本館(本陣)   床の間
天井   ふすま
     

松江藩の本陣宿として代々の松江城主が体を休めたという本木佐家。

その御寝所が上の間で、享保20(1735)年建築の当時そのままに移築してあります。天袋のふすまに描かれた土佐派の土佐光芳作の鶉図が時を越え、今に蘇りました。

黒光りのする柱、欄間などに当時の香りが漂い、ここに投宿した昔人たちの姿がほうふつと浮かんでくるようです。

また、上ノ間より見る杉苔の美しい中庭とともに重厚な御成門もこの館の趣きを一層ひきたてています。

     

本庭(日本庭園)

本庭   冬景色の庭

玄丹流(出雲流)といわれるこの庭園は、本木佐家から完全移築したものです。  

大ぶりの飛石、短冊石、そして臼型の人口飛石を高く打ち、地表はお留砂という奥出雲地方でとれる粗い砂を敷きつめた枯山水の平庭です。

植木には松、サツキ、モクセイなどを刈込み、正面には陰陽石を据え、老松を添えるなど美的効果を高め、大らかな趣きの中にも侘びた風情を持っています。脇の茶室との調和も和風美のひとつです。

     

悠々庵(茶室)

茶室の書 茶室 茶室の庭

書悠々庵 京風の茶室は、四畳半の簡素な造りとなっています。 

  

その他( 湯殿 雪隠)

湯殿 雪隠1 雪隠2

旧家ならではの日用品等を見ることができます。